中尾憲太郎と松下敦、愛甲太郎の即興演奏

いきなり遡りますが、書きかけの日記を。

4/16金曜日から始まったSICKHAUS(中尾憲太郎)のモジュラーシンセとベース演奏の旅、九州編のブッキングをやりました。

シンプルな4つ打ちっすよー、と言っていたが、シンプルが故にとても濃厚だった。そこに彼のセンスの全てが凝縮されているような演奏でした。いわゆる打ち込み、とは違うモジュラーシンセの演奏構造は聞けば聞くほどややこしいので理解は出来ていないのですがバスドラムに相当するビートの音、ベースに相当する低音のシンセ音、そのリズムやフレーズは完全に彼のルーツとなるパンクロックからの賜物、と判る。ひたすら純度の高い発信音をその場で加工して、帯域や音の切れ方でフレージングする作業はライブエンジニアの作業だし、その工程にこだわる彼は意気揚々としている。モジュラーシンセ?と意外にも思っていたが、全て腑に落ちる演奏でありました。テクノ?ナンバーガール浅井健一とバンドやってた人が?みたいな感想も分かるのですが、それはライブの現場でストンと腑に落ちる。最先端的にもアンチ人間的にも聴こえるテクノ音楽の側面には、非音楽家による、音楽家に対する音でのカウンターアクションという大前提もあるのでしょうか、とても人間くさい血や汗を感じました。